8/10(金)ニュースの視点 No070
「土俵際の二人?」
政界と角界のトップ2人が土俵際に追い詰められている。片や、安倍晋三・内閣総理大臣。こなた、横綱・朝青龍。圧倒的力で押しまくってきた2人が思わぬうっちゃりにあった。
安倍首相はもちろん参院選の敗北、朝青龍は仮病の疑いだ。ケガを理由に夏巡業を休んでいながら、モンゴルでサッカーに興じていたのが発覚した。ケガは左肘じん帯損傷と腰の疲労骨折。全治6週間との診断だった。
日本相撲協会は、2場所連続出場停止と給与の4カ月間30%の減俸、特別な事情がない限り、九州場所千秋楽まで部屋、病院、自宅以外は出歩くことを禁止した。横綱が出場停止になるのは初めてのことだ。しかし、一見厳しい処分のように見えるが、仮病と判定したわけではない。あくまでケガをケガとして認めた上で、誤解を招く行動を取ったことを軽率として処分を下したものだ。
ところで、疲労骨折は金属疲労に似ている。飛んだり跳ねたり走ったりするスポーツに多く見られる。何度も繰り返し力が加わることで、小さなヒビが骨に入った状態を指す。レントゲンにも写らないため、腰を曲げると痛いといった本人からの申告で診断せざるをえない。放置していると本当に骨折する。
治療法は運動の中止だ。2、3カ月間運動をやめて自然治癒力で治すしかない。だからもし、腰の疲労骨折を知りながらサッカーをしていたとすれば、スポーツ選手として致命的なダメージを受ける可能性があった。横綱の自覚に欠けていたと言わざるを得ない。それゆえ仮病の疑いが濃いと考えられる。
朝青龍はこれまでも数々の問題を引き起こしてきた。旭鷲山のまげを引っ張り、横綱史上初めての反則負け。先代高砂親方の葬儀を無断欠席。出稽古で幕内・豊ノ島にプロレス技をかけてケガさせたこともあった。しかし、処分はこれまで見送られてきた。横綱1人体制の弱みから日本相撲協会も親方も何も言えなかった。それがここに来て初めて処分を下したのは、もう一人の横綱・白鵬が誕生したという背景がある。
強気の横綱が一転、暗い部屋に閉じこもってテレビを見ている。日本相撲協会指定の医師の見立ては「急性ストレス障害」。暗に「転地療養」を勧めているようにも見える。しかし、モンゴルへの帰国を安易に許せば、やっと戻ってきたファンたちがまた相撲から離れていく。
朝青龍関は記者会見できちんと説明するべきだ。ガチンコ、つまり真剣勝負が相撲の信条だからだ。何も語らないまま帰国するようなことにでもなれば、横綱としての資格が失われる。強いだけでなく、品格が求められているからだ。
支持率20%台に急落した安倍首相とひきこもりの朝青龍関。このままでは、ほぼ同時に土俵を去る可能性が高くなったといえる。
政界と角界のトップ2人が土俵際に追い詰められている。片や、安倍晋三・内閣総理大臣。こなた、横綱・朝青龍。圧倒的力で押しまくってきた2人が思わぬうっちゃりにあった。
安倍首相はもちろん参院選の敗北、朝青龍は仮病の疑いだ。ケガを理由に夏巡業を休んでいながら、モンゴルでサッカーに興じていたのが発覚した。ケガは左肘じん帯損傷と腰の疲労骨折。全治6週間との診断だった。
日本相撲協会は、2場所連続出場停止と給与の4カ月間30%の減俸、特別な事情がない限り、九州場所千秋楽まで部屋、病院、自宅以外は出歩くことを禁止した。横綱が出場停止になるのは初めてのことだ。しかし、一見厳しい処分のように見えるが、仮病と判定したわけではない。あくまでケガをケガとして認めた上で、誤解を招く行動を取ったことを軽率として処分を下したものだ。
ところで、疲労骨折は金属疲労に似ている。飛んだり跳ねたり走ったりするスポーツに多く見られる。何度も繰り返し力が加わることで、小さなヒビが骨に入った状態を指す。レントゲンにも写らないため、腰を曲げると痛いといった本人からの申告で診断せざるをえない。放置していると本当に骨折する。
治療法は運動の中止だ。2、3カ月間運動をやめて自然治癒力で治すしかない。だからもし、腰の疲労骨折を知りながらサッカーをしていたとすれば、スポーツ選手として致命的なダメージを受ける可能性があった。横綱の自覚に欠けていたと言わざるを得ない。それゆえ仮病の疑いが濃いと考えられる。
朝青龍はこれまでも数々の問題を引き起こしてきた。旭鷲山のまげを引っ張り、横綱史上初めての反則負け。先代高砂親方の葬儀を無断欠席。出稽古で幕内・豊ノ島にプロレス技をかけてケガさせたこともあった。しかし、処分はこれまで見送られてきた。横綱1人体制の弱みから日本相撲協会も親方も何も言えなかった。それがここに来て初めて処分を下したのは、もう一人の横綱・白鵬が誕生したという背景がある。
強気の横綱が一転、暗い部屋に閉じこもってテレビを見ている。日本相撲協会指定の医師の見立ては「急性ストレス障害」。暗に「転地療養」を勧めているようにも見える。しかし、モンゴルへの帰国を安易に許せば、やっと戻ってきたファンたちがまた相撲から離れていく。
朝青龍関は記者会見できちんと説明するべきだ。ガチンコ、つまり真剣勝負が相撲の信条だからだ。何も語らないまま帰国するようなことにでもなれば、横綱としての資格が失われる。強いだけでなく、品格が求められているからだ。
支持率20%台に急落した安倍首相とひきこもりの朝青龍関。このままでは、ほぼ同時に土俵を去る可能性が高くなったといえる。
