12/15(金)ニュースの視点No037
「道路族圧勝で支持率急落」
「道路特定財源」の見直しが玉虫色で決着した。一般財源化したい安倍首相とこれまで通りに道路建設のためにだけ使いたい自民党「道路族」との戦いだった。
安倍首相は、「私が生まれた年に出来たもの。それに本格的にメスが入った」と胸を張ったが、合意された文書には「真に必要な道路整備は計画的に進める」、「道路歳出を上回る税収は一般財源とする」と書かれている。
つまり、素直に読めば、道路整備に必要なお金はすべて使い、余った分を一般財源に回すと解釈できる。結局は、「道路族」の圧勝だったのではないか。
ところで、「道路特定財源」は故・田中角栄元首相が残した遺産といえる。1954年、一般財源だった「ガソリン税」を臨時措置法によって道路整備のために使う「特定財源」としたのが始まりだ。71年には自動車重量税を誕生させ、これも特定財源に組み込んだ。そして、「列島改造」の名の下に新しい道路を次々と造っていった。財源をさらに確保するために、74年にはそれまでの税率を暫定的に引き上げた。
これが暫定税率の始まりだ。その後、期限が来るたびに延長、再引き上げを繰り返し、本来決められている税率よりはるかに高い税金を徴収するようになった。
たとえばガソリン税は1リットル24.3円のはずが、倍の48.6円。自動車重量税も0.5トンあたり2500円が約2.5倍の6300円。あくまでも、臨時的措置だったはずの暫定税率が、道路が十分完備されてもなお取られ続けている。もし、暫定税率がなくなれば、ガソリン代は1リットルあたり25円値下がりし、重量税も1トン車で7600円下がることになる。
しかし、合意文書の中には、「2008年度以降も、現行の税率水準を維持する」と書かれている。
ところで、国に入る税収は3兆5429億円。その83%がガソリン税、16%が重量税だ。地方には2兆2321億円。その約69%が軽油取引税と自動車取得税だ。計5兆7700億円を超える巨額な金が特別会計の中で使えるために、自民党「道路族」の利権構造を生み出してきた。「無駄な道路は一切造らせない」と叫んでいた小泉政権の残照はいったいどこに消えてしまったのだろうか。
私は、本来の意義を失った暫定税率を1日も早く改め、通常の税率に戻すべきだと考えている。さらに、不透明な金の流れを断ち切るためにも、すべてを一般財源化するべきだと思う。必要な道路は予算措置をすれば、十分造ることが出来るからだ。極めて単純な論理だ。
今、安倍政権の支持率が急落している。原因は郵政造反組の復党問題だけではない。このまま自民党に妥協し続ければ、歯止めがかからなくなる。
「道路特定財源」の見直しが玉虫色で決着した。一般財源化したい安倍首相とこれまで通りに道路建設のためにだけ使いたい自民党「道路族」との戦いだった。
安倍首相は、「私が生まれた年に出来たもの。それに本格的にメスが入った」と胸を張ったが、合意された文書には「真に必要な道路整備は計画的に進める」、「道路歳出を上回る税収は一般財源とする」と書かれている。
つまり、素直に読めば、道路整備に必要なお金はすべて使い、余った分を一般財源に回すと解釈できる。結局は、「道路族」の圧勝だったのではないか。
ところで、「道路特定財源」は故・田中角栄元首相が残した遺産といえる。1954年、一般財源だった「ガソリン税」を臨時措置法によって道路整備のために使う「特定財源」としたのが始まりだ。71年には自動車重量税を誕生させ、これも特定財源に組み込んだ。そして、「列島改造」の名の下に新しい道路を次々と造っていった。財源をさらに確保するために、74年にはそれまでの税率を暫定的に引き上げた。
これが暫定税率の始まりだ。その後、期限が来るたびに延長、再引き上げを繰り返し、本来決められている税率よりはるかに高い税金を徴収するようになった。
たとえばガソリン税は1リットル24.3円のはずが、倍の48.6円。自動車重量税も0.5トンあたり2500円が約2.5倍の6300円。あくまでも、臨時的措置だったはずの暫定税率が、道路が十分完備されてもなお取られ続けている。もし、暫定税率がなくなれば、ガソリン代は1リットルあたり25円値下がりし、重量税も1トン車で7600円下がることになる。
しかし、合意文書の中には、「2008年度以降も、現行の税率水準を維持する」と書かれている。
ところで、国に入る税収は3兆5429億円。その83%がガソリン税、16%が重量税だ。地方には2兆2321億円。その約69%が軽油取引税と自動車取得税だ。計5兆7700億円を超える巨額な金が特別会計の中で使えるために、自民党「道路族」の利権構造を生み出してきた。「無駄な道路は一切造らせない」と叫んでいた小泉政権の残照はいったいどこに消えてしまったのだろうか。
私は、本来の意義を失った暫定税率を1日も早く改め、通常の税率に戻すべきだと考えている。さらに、不透明な金の流れを断ち切るためにも、すべてを一般財源化するべきだと思う。必要な道路は予算措置をすれば、十分造ることが出来るからだ。極めて単純な論理だ。
今、安倍政権の支持率が急落している。原因は郵政造反組の復党問題だけではない。このまま自民党に妥協し続ければ、歯止めがかからなくなる。
