11/22(木)
「予約殺到3つ星レストラン」
早速、「ミシュランガイド・東京2008」を買ってきた。天ぷらの「あさぎ」から和食の「和幸」まで「あいうえお」順に並んだ150店舗が写真入りで紹介され、傍らに花びらのような星がついている。
3つ星は「そのために旅行する価値がある卓越した料理」、2つ星が「遠回りしてでも訪れる価値がある素晴らしい料理」、1つ星が「そのカテゴリーで特に美味しい料理」と書かれている。元々はフランスのタイヤメーカーが、ドライブの楽しみを増すために発行し始めたものだ。
3つ星が8店舗、2つ星が25店舗、1つ星が117店舗。合計191個の星の数。パリのレストランに与えられた星が97個だから、大盤振る舞いである。AP通信は「パリを美食の都から引きずり下ろした」と配信した。
開いてみて愕然とした。名前は聞いたことがあるが、一度も行ったことがない店が並んでいたからだ。知っている店が、2つ星にかろうじて1軒、1つ星に3軒あった。しかし、3つ星には全く縁がないな、と思っていたところ、よくよく調べてみると、取り上げられた「神田」「小十」の料理人は、徳島の料亭「青柳」出身だとか。ならば、その昔、徳島の「青柳」で料理を食べてご主人と話をしたことがある。もしかしたらその頃、彼らは板場で修行中だったのではあるまいか。源を知っている!
日本人2人を含む5人の匿名調査員が、1年半にわたって繰り返し食べ歩いたという。この5人の舌にすべてが委ねられたことになる。
「ミシュラン」と対照的なのが「ZAGAT」(ザガット)である。こちらはアメリカ生まれのレストランガイドで、評価は読者アンケートで決まる。だから、「ZAGAT」は大衆的な人気店が高い評価を得る。味だけでなく、店の雰囲気、サービスも別個に点数化されている。ニューヨークで一番高い評価を受けていた店が、ステーキの「ピーター・ルーガー」だった。日本人4人で3人前を頼んだが、食べきれなかった。肉は分厚く、量も多かった。肉だけでなく、スライストマトもタマネギも巨大だった。適切な価格と味で腹一杯食べられるのが、「ZAGAT」の上位に輝く。これに対して、「ミシュラン」はあくまでも料理の質、素材の良さにこだわっているように見える。上位を占めるのは、お酒を飲むと1人3万円を超すような店ばかりだ。
寿司の「すきや橋次郎」と「久兵衛」について比較してみた。「ミシュラン」では、「すきや橋次郎」が3つ星、「久兵衛」が1つ星である。反対に、「ZAGAT」では、「久兵衛」が30点満点中27点を獲得しているのに対して、「すきや橋次郎」は24点である。逆転している。「寿司ってこんなに緊張して食うもの?と思える雰囲気とサービスは賛否が分かれる」と点数を下げた理由を述べている。
それが「ミシュラン」では、「店全体の清涼感とほどよい緊張感、客への気配り、調度品へのこだわりなどは、どれも茶道の世界に一脈通じる」と評価している。日本人一般の目と外国人の目の違いだろうか。
星がつけられた店には予約が殺到している。「今年の予約はすべて満杯になりました」と自慢げに語った店長がいた。怖いのは、常連客が行けなくなり、やがて離れてしまうことだ。しかも、殺到したお客は2度は来ない。星がつかなかった有名店では、お客が急に減るかもしれない。これが「恨みしゅらんガイド」にならないことを祈る。
「ミシュランガイド東京」(左)と「ZAGAT」
3つ星を獲得した「すきや橋 次郎」を紹介したページ
早速、「ミシュランガイド・東京2008」を買ってきた。天ぷらの「あさぎ」から和食の「和幸」まで「あいうえお」順に並んだ150店舗が写真入りで紹介され、傍らに花びらのような星がついている。
3つ星は「そのために旅行する価値がある卓越した料理」、2つ星が「遠回りしてでも訪れる価値がある素晴らしい料理」、1つ星が「そのカテゴリーで特に美味しい料理」と書かれている。元々はフランスのタイヤメーカーが、ドライブの楽しみを増すために発行し始めたものだ。
3つ星が8店舗、2つ星が25店舗、1つ星が117店舗。合計191個の星の数。パリのレストランに与えられた星が97個だから、大盤振る舞いである。AP通信は「パリを美食の都から引きずり下ろした」と配信した。
開いてみて愕然とした。名前は聞いたことがあるが、一度も行ったことがない店が並んでいたからだ。知っている店が、2つ星にかろうじて1軒、1つ星に3軒あった。しかし、3つ星には全く縁がないな、と思っていたところ、よくよく調べてみると、取り上げられた「神田」「小十」の料理人は、徳島の料亭「青柳」出身だとか。ならば、その昔、徳島の「青柳」で料理を食べてご主人と話をしたことがある。もしかしたらその頃、彼らは板場で修行中だったのではあるまいか。源を知っている!
日本人2人を含む5人の匿名調査員が、1年半にわたって繰り返し食べ歩いたという。この5人の舌にすべてが委ねられたことになる。
「ミシュラン」と対照的なのが「ZAGAT」(ザガット)である。こちらはアメリカ生まれのレストランガイドで、評価は読者アンケートで決まる。だから、「ZAGAT」は大衆的な人気店が高い評価を得る。味だけでなく、店の雰囲気、サービスも別個に点数化されている。ニューヨークで一番高い評価を受けていた店が、ステーキの「ピーター・ルーガー」だった。日本人4人で3人前を頼んだが、食べきれなかった。肉は分厚く、量も多かった。肉だけでなく、スライストマトもタマネギも巨大だった。適切な価格と味で腹一杯食べられるのが、「ZAGAT」の上位に輝く。これに対して、「ミシュラン」はあくまでも料理の質、素材の良さにこだわっているように見える。上位を占めるのは、お酒を飲むと1人3万円を超すような店ばかりだ。
寿司の「すきや橋次郎」と「久兵衛」について比較してみた。「ミシュラン」では、「すきや橋次郎」が3つ星、「久兵衛」が1つ星である。反対に、「ZAGAT」では、「久兵衛」が30点満点中27点を獲得しているのに対して、「すきや橋次郎」は24点である。逆転している。「寿司ってこんなに緊張して食うもの?と思える雰囲気とサービスは賛否が分かれる」と点数を下げた理由を述べている。
それが「ミシュラン」では、「店全体の清涼感とほどよい緊張感、客への気配り、調度品へのこだわりなどは、どれも茶道の世界に一脈通じる」と評価している。日本人一般の目と外国人の目の違いだろうか。
星がつけられた店には予約が殺到している。「今年の予約はすべて満杯になりました」と自慢げに語った店長がいた。怖いのは、常連客が行けなくなり、やがて離れてしまうことだ。しかも、殺到したお客は2度は来ない。星がつかなかった有名店では、お客が急に減るかもしれない。これが「恨みしゅらんガイド」にならないことを祈る。
