2/2(金)
「裁判員になりたいですか?」
2009年の5月28日までに、日本の裁判は大きく変わっている、はずだ。裁判員制度が導入されるからだ。あと、2年少ししかない。内閣府の調査では、変わることを知っている人は10人中8人いたが、参加したいと思っている人は、逆に10人中2人しかいないことが分かった。
裁判員制度とは――対象は地方裁判所の刑事事件に限られている。これまでの裁判官3人による裁判に、一般から選ばれた6人の裁判員が加わって合計9人で有罪・無罪を決定するというものだ。量刑までも決める。意見が分かれた場合は、多数決になるが、その場合、裁判官、裁判員のそれぞれ1人以上の賛成がいる。つまり、協力しておこなう形だ。ここがアメリカの陪審員制度との違いだ。アメリカでは、有罪か無罪かだけを、陪審員だけで決める。
刑事事件の中でも、扱う裁判は限られている。殺人、強盗致傷、傷害致死、放火、身代金目的の誘拐、危険運転致死、強姦致死傷、強盗強姦、強制わいせつ致死傷、集団強姦致死傷といった重大犯罪である。これに麻薬関連の取締法違反、通貨偽造、銃刀法違反などが加わる。
2005年に地方裁判所で扱った刑事事件は、11万1724件。その3.2%に当たる3629件が対象となる犯罪だった。強盗致傷が一番多く1110件、次が殺人で690件あった。
参加したくない人の「冷静に判断できるか自信がない」「自分の判決で被告人の運命が決まるのが怖い」という気持ちは理解できる。
1月末、強姦罪で逮捕され懲役3年の実刑判決を受けた男性が、無罪であることが分かった。男性は刑務所で2年少しを過ごし、仮出所していた。現場にあった足跡と男性のものとは一致せず、電話の通話記録からもアリバイがあったにもかかわらず、被害者の証言、似顔絵などから犯人と決めつけ、DNA鑑定も行っていなかった。決め手は自供だけだった。それも、当初は否定していた。逮捕した富山県警は「威迫などはしていない」と語っているが、威迫していないのに罪を認めるとは考えにくい。
この人の人生を奪った。警察のずさんな捜査、誤認逮捕、それに基づいた検察の巧みな陳述から、裁判員であるあなたはウソを見抜けるだろうか。プロである裁判官さえも欺されたのに、である。
アメリカのように、逮捕と同時に弁護士がつき、取り調べを密室で行わないようにしなければ、「えん罪事件」はなくならない。裁判員制度をつくる前に、やることはある。
産経新聞が「やらせ」を行った。最高裁判所と共催した裁判員制度のフォーラムで、参加者にお金を渡していた。定員550人を紙面で募集したが、200人余しか申し込みがなかったためという。当時の映像を見ると、満員の会場を目の当たりにして、説明役の裁判官は嬉々としていた。関心の高さに、「裁判員制度は国民の理解を得られている」と誤認したに違いない。最高裁からは電通にお金が払われていた。つまり、間接的に「金で買った実績つくり」だった。
最高裁は実態を見るべきだ。はっきり言って関心は低い。まず中学生の授業で裁判員制度を使った「模擬裁判」を行うべきだと思っている。そして、その子たちが裁判員の対象者となる20歳を過ぎたときに、始めて制度をスタートさせても遅くない。裁判員制度だけに、まずは未来に向けて種をまき、じっくり栽培いんしなきゃ、ね・・・。
2009年の5月28日までに、日本の裁判は大きく変わっている、はずだ。裁判員制度が導入されるからだ。あと、2年少ししかない。内閣府の調査では、変わることを知っている人は10人中8人いたが、参加したいと思っている人は、逆に10人中2人しかいないことが分かった。
裁判員制度とは――対象は地方裁判所の刑事事件に限られている。これまでの裁判官3人による裁判に、一般から選ばれた6人の裁判員が加わって合計9人で有罪・無罪を決定するというものだ。量刑までも決める。意見が分かれた場合は、多数決になるが、その場合、裁判官、裁判員のそれぞれ1人以上の賛成がいる。つまり、協力しておこなう形だ。ここがアメリカの陪審員制度との違いだ。アメリカでは、有罪か無罪かだけを、陪審員だけで決める。
刑事事件の中でも、扱う裁判は限られている。殺人、強盗致傷、傷害致死、放火、身代金目的の誘拐、危険運転致死、強姦致死傷、強盗強姦、強制わいせつ致死傷、集団強姦致死傷といった重大犯罪である。これに麻薬関連の取締法違反、通貨偽造、銃刀法違反などが加わる。
2005年に地方裁判所で扱った刑事事件は、11万1724件。その3.2%に当たる3629件が対象となる犯罪だった。強盗致傷が一番多く1110件、次が殺人で690件あった。
参加したくない人の「冷静に判断できるか自信がない」「自分の判決で被告人の運命が決まるのが怖い」という気持ちは理解できる。
1月末、強姦罪で逮捕され懲役3年の実刑判決を受けた男性が、無罪であることが分かった。男性は刑務所で2年少しを過ごし、仮出所していた。現場にあった足跡と男性のものとは一致せず、電話の通話記録からもアリバイがあったにもかかわらず、被害者の証言、似顔絵などから犯人と決めつけ、DNA鑑定も行っていなかった。決め手は自供だけだった。それも、当初は否定していた。逮捕した富山県警は「威迫などはしていない」と語っているが、威迫していないのに罪を認めるとは考えにくい。
この人の人生を奪った。警察のずさんな捜査、誤認逮捕、それに基づいた検察の巧みな陳述から、裁判員であるあなたはウソを見抜けるだろうか。プロである裁判官さえも欺されたのに、である。
アメリカのように、逮捕と同時に弁護士がつき、取り調べを密室で行わないようにしなければ、「えん罪事件」はなくならない。裁判員制度をつくる前に、やることはある。
産経新聞が「やらせ」を行った。最高裁判所と共催した裁判員制度のフォーラムで、参加者にお金を渡していた。定員550人を紙面で募集したが、200人余しか申し込みがなかったためという。当時の映像を見ると、満員の会場を目の当たりにして、説明役の裁判官は嬉々としていた。関心の高さに、「裁判員制度は国民の理解を得られている」と誤認したに違いない。最高裁からは電通にお金が払われていた。つまり、間接的に「金で買った実績つくり」だった。
最高裁は実態を見るべきだ。はっきり言って関心は低い。まず中学生の授業で裁判員制度を使った「模擬裁判」を行うべきだと思っている。そして、その子たちが裁判員の対象者となる20歳を過ぎたときに、始めて制度をスタートさせても遅くない。裁判員制度だけに、まずは未来に向けて種をまき、じっくり栽培いんしなきゃ、ね・・・。
