12/22(金)
「憲法改定の足音が聞こえる」
安倍政権が重体だ。官邸主導を狙って就任させた「政府税制調査会」の本間正明会長が、女性問題であっさり辞任に追い込まれた。
安倍首相は前日夜まで「職責を全うすることで国民の信頼を回復していただきたい」とかばい続けていた。塩崎官房長官も「職務でしっかり結果を出していくことが大事だ」と語っていたが、これは「首相代弁者」として当然である。むしろ中川秀直・党幹事長が擁護していたのは、「同病相憐れむ」というか、なかなか感慨深いものがあった。
私は、プライベートな問題で政治家が辞任や辞職をするのを見るのはあまり好きではない。今回のケースが問題になるのは、本間氏が「官舎を含む国有財産の売却を主張していた」にもかかわらず、一等地にある官舎に格安家賃でのうのうと入居していたからである。
官僚が官舎に安い家賃で生活するのは、うらやましいとは思うが、構わないと思っている。一般の会社だって似たような制度はある。そこが一等地かどうかは、また別の問題だ。国や都の土地に建てられたというだけの話だ。大地震などの緊急時に歩きや自転車で役所に駆けつけてもらうには、都心に公務員宿舎があった方が便利だ。議員宿舎だって同じ。国会や首相官邸にすぐ駆けつけてもらわなければならない。
お金のことで言えば、安倍首相がタウンミーティングの「やらせ」問題で給与3カ月分を返納する方が、むしろ気分が悪い。104万円のうち、歳出削減の一環ですでに70万円を自主返納していて、残り34万円を3カ月分返納するという。「責任をしっかり取って、けじめをつけなければならない。当時の官房長官として俸給3カ月分を国庫に返納したい」と語っていたが、責任の取り方が間違っている。
本当に責任を感じているならば、「やらせ」が行われたタウンミーティング自体を白紙に戻すべきだ。それによって決められたことがあればそれも白紙に戻すべきだ。あるいは、自ら役職を退くべきだ。お金を差し出せば済むという考え方は、「お金があれば何でも買える」と豪語したIT長者たちと何ら変わらない。一般の人は給与を返上したら、生活できなくなる。「安倍さんは、やはりお金持ちのボンボンだ」と思われても仕方ない。企業や自治体の不祥事で、幹部社員や職員が「給与を一部返上する」のがブームになっているが、しらける。
もう一つの鳴り物入り「教育再生会議」。こちらも、文部科学省出身の事務局メンバーによって、議論の中味が反映されない報告書が作成された。今まで繰り返されてきた有識者諮問会議と全く変わらない構図だ。勝手なことをしゃべらせて、結局は報告書に書き込まれない。普通は委員たちが怒って、半分くらい辞任して役割を終える。
安倍首相誕生前、「あべ、まあいいや」(9月15日エッセイ)政権だと書いた。「すべてを曖昧にしたまま進んでいく」のが特徴だ。道路特定財源も、結局は「道路族」に押し切られてわずか1800億円の「一般財源化」で終わった。
曖昧さの一方で、主張が明確に示されない分、危険な香りが漂う。いつの間にか「防衛省」ができ、「やらせ」が発覚したのに「教育基本法」が変えられた。
憲法改定の足音がすぐそこまで聞こえてきた。
安倍政権が重体だ。官邸主導を狙って就任させた「政府税制調査会」の本間正明会長が、女性問題であっさり辞任に追い込まれた。
安倍首相は前日夜まで「職責を全うすることで国民の信頼を回復していただきたい」とかばい続けていた。塩崎官房長官も「職務でしっかり結果を出していくことが大事だ」と語っていたが、これは「首相代弁者」として当然である。むしろ中川秀直・党幹事長が擁護していたのは、「同病相憐れむ」というか、なかなか感慨深いものがあった。
私は、プライベートな問題で政治家が辞任や辞職をするのを見るのはあまり好きではない。今回のケースが問題になるのは、本間氏が「官舎を含む国有財産の売却を主張していた」にもかかわらず、一等地にある官舎に格安家賃でのうのうと入居していたからである。
官僚が官舎に安い家賃で生活するのは、うらやましいとは思うが、構わないと思っている。一般の会社だって似たような制度はある。そこが一等地かどうかは、また別の問題だ。国や都の土地に建てられたというだけの話だ。大地震などの緊急時に歩きや自転車で役所に駆けつけてもらうには、都心に公務員宿舎があった方が便利だ。議員宿舎だって同じ。国会や首相官邸にすぐ駆けつけてもらわなければならない。
お金のことで言えば、安倍首相がタウンミーティングの「やらせ」問題で給与3カ月分を返納する方が、むしろ気分が悪い。104万円のうち、歳出削減の一環ですでに70万円を自主返納していて、残り34万円を3カ月分返納するという。「責任をしっかり取って、けじめをつけなければならない。当時の官房長官として俸給3カ月分を国庫に返納したい」と語っていたが、責任の取り方が間違っている。
本当に責任を感じているならば、「やらせ」が行われたタウンミーティング自体を白紙に戻すべきだ。それによって決められたことがあればそれも白紙に戻すべきだ。あるいは、自ら役職を退くべきだ。お金を差し出せば済むという考え方は、「お金があれば何でも買える」と豪語したIT長者たちと何ら変わらない。一般の人は給与を返上したら、生活できなくなる。「安倍さんは、やはりお金持ちのボンボンだ」と思われても仕方ない。企業や自治体の不祥事で、幹部社員や職員が「給与を一部返上する」のがブームになっているが、しらける。
もう一つの鳴り物入り「教育再生会議」。こちらも、文部科学省出身の事務局メンバーによって、議論の中味が反映されない報告書が作成された。今まで繰り返されてきた有識者諮問会議と全く変わらない構図だ。勝手なことをしゃべらせて、結局は報告書に書き込まれない。普通は委員たちが怒って、半分くらい辞任して役割を終える。
安倍首相誕生前、「あべ、まあいいや」(9月15日エッセイ)政権だと書いた。「すべてを曖昧にしたまま進んでいく」のが特徴だ。道路特定財源も、結局は「道路族」に押し切られてわずか1800億円の「一般財源化」で終わった。
曖昧さの一方で、主張が明確に示されない分、危険な香りが漂う。いつの間にか「防衛省」ができ、「やらせ」が発覚したのに「教育基本法」が変えられた。
憲法改定の足音がすぐそこまで聞こえてきた。
