
1/14(日)午前9:30〜10:00
台所から地球が見える〜日本海マグロの叫び
青森県・大間でとれるクロマグロはまさに「海のダイアモンド」。1本数百万円になるものもあります。一方、ここ数年、これまでなじみの薄かった日本海の良質で安いクロマグロが多く市場に出回るようになりました。山口県の見島や長崎県の壱岐は有名な漁場。日本海から東シナ海にかけて広がる深さ100メートル前後の大陸棚にあり、特にその周辺は浅瀬が多く、海底が起伏に富んでいるためプランクトンが発生しやすく、イカや小魚、そしてそれをえさにするマグロが集まってくるのです。温暖化の影響で海水温が上昇し、回遊するマグロが日本海にいる時間が長くなったのも、日本海の漁獲が増えた理由の一つです。
見島を訪ね、日本では見島と壱岐だけという、竿とリールを使った一本釣りに同行しました。潮を読み、勘と知識で漁場を選ぶ知恵比べ。取材7日目、漁師の佐々木敦司さんは見事155キロのクロマグロを釣り上げました。この大きさになるのにおよそ10年。見島全体でも1シーズンに一本釣りでとられるクロマグロは約50本です。佐々木さんは一本釣りが資源を守り、自然と両立できる漁だと考えています。ところが今、佐々木さんたち一本釣り漁師を不安に陥れているのがまき網漁による大量捕獲です。しかも、研究者の調査によると、まき網でとれたクロマグロの95%が産卵前の未成魚だというのです。また、温暖化の影響で、これまで沖縄南方で行われていた産卵が対馬や能登半島沖でも見られるようになると、産卵に集まる親も子も、全国からやって来るまき網船が根こそぎとるようになりました。将来マグロがとれなくなるという不安だけでなく、乱獲による価格の暴落で、地元の一本釣り漁師の生活に深刻な打撃を与えています。まき網漁に規制がかかればマグロの値段が上がり消費者が困る、資源には影響ない、というのがまき網業者の言い分ですが、本当に大丈夫なのでしょうか。
北海道・天売島はかつて、200キロ、300キロを超えるマグロが1日に20本もとれたというマグロ漁の盛んな島でした。最盛期の平成2年には水揚げ2億円を超えましたが、10年ほど前からぱったりととれなくなり、ここ数年、クロマグロは1本もあがっていません。その原因も、日本海のまき網ではないかと言われています。日本の海からマグロが消えるのも、ありえないことではないのです。
見島と壱岐の漁師がマグロと漁を守ろうと自主規制や監視を続ける中、ようやく水産庁がまき網漁規制の方針を示しました。世界のマグロの4分の1を食べつくし、クロマグロの産卵場を持つ日本。その責任は重大です。
ナレーター:室井 滋
青森県・大間でとれるクロマグロはまさに「海のダイアモンド」。1本数百万円になるものもあります。一方、ここ数年、これまでなじみの薄かった日本海の良質で安いクロマグロが多く市場に出回るようになりました。山口県の見島や長崎県の壱岐は有名な漁場。日本海から東シナ海にかけて広がる深さ100メートル前後の大陸棚にあり、特にその周辺は浅瀬が多く、海底が起伏に富んでいるためプランクトンが発生しやすく、イカや小魚、そしてそれをえさにするマグロが集まってくるのです。温暖化の影響で海水温が上昇し、回遊するマグロが日本海にいる時間が長くなったのも、日本海の漁獲が増えた理由の一つです。
見島を訪ね、日本では見島と壱岐だけという、竿とリールを使った一本釣りに同行しました。潮を読み、勘と知識で漁場を選ぶ知恵比べ。取材7日目、漁師の佐々木敦司さんは見事155キロのクロマグロを釣り上げました。この大きさになるのにおよそ10年。見島全体でも1シーズンに一本釣りでとられるクロマグロは約50本です。佐々木さんは一本釣りが資源を守り、自然と両立できる漁だと考えています。ところが今、佐々木さんたち一本釣り漁師を不安に陥れているのがまき網漁による大量捕獲です。しかも、研究者の調査によると、まき網でとれたクロマグロの95%が産卵前の未成魚だというのです。また、温暖化の影響で、これまで沖縄南方で行われていた産卵が対馬や能登半島沖でも見られるようになると、産卵に集まる親も子も、全国からやって来るまき網船が根こそぎとるようになりました。将来マグロがとれなくなるという不安だけでなく、乱獲による価格の暴落で、地元の一本釣り漁師の生活に深刻な打撃を与えています。まき網漁に規制がかかればマグロの値段が上がり消費者が困る、資源には影響ない、というのがまき網業者の言い分ですが、本当に大丈夫なのでしょうか。
北海道・天売島はかつて、200キロ、300キロを超えるマグロが1日に20本もとれたというマグロ漁の盛んな島でした。最盛期の平成2年には水揚げ2億円を超えましたが、10年ほど前からぱったりととれなくなり、ここ数年、クロマグロは1本もあがっていません。その原因も、日本海のまき網ではないかと言われています。日本の海からマグロが消えるのも、ありえないことではないのです。
見島と壱岐の漁師がマグロと漁を守ろうと自主規制や監視を続ける中、ようやく水産庁がまき網漁規制の方針を示しました。世界のマグロの4分の1を食べつくし、クロマグロの産卵場を持つ日本。その責任は重大です。
ナレーター:室井 滋
