1/26(土)夜10時〜11時55分
出演 中村うさぎ(作家)、金子勝(慶応大学教授)ほか
年明けから世界の株式市場で株価が暴落した。
アメリカのサブプライム問題に始まった経済問題の波紋は
今後のどのような影響を及ぼしていくのか。
また混迷の様相を見せるアメリカの大統領選、
今週から始まった通常国会などを読み解く!
司会 中村うさぎ(作家)
パネリスト 金子勝(慶応大学教授)
アンドリュー・デウイット(立教大学教授)
西崎文子(成蹊大学教授)
高瀬淳一(名古屋外国語大学教授)
ナジーブ・エルカシュ(ジャーナリスト)
(1)これから始まるスローパニック
1.ハーバードのロゴッフ教授(マーリランドのラインハート教授と共著)が、18カ国の金融危機と、今回の米国における金融危機を他のケースと比較しており、結論的には、インパクトはかなり大きくなると指摘している。
http://www.economics.harvard.edu/faculty/rogoff/Recent_Papers_Rogoff
2.つまり起きていることはスローパニックであり、この間の株価下落に対して、緊急利下げを含むFRBの0.75ポイントの政策金利の引き下げはパニック的過剰反応で、資産価格の下落などこれからも続く問題を悪化させる可能性もある。FRBの権力は低下していく危険性がある。その点で、1月24日付け英エコノミスト誌は参考になる。
http://www.economist.com/opinion/displaystory.cfm?story_id=105667313.昨年来、「債券市場のバッフェット」であるビル・グロース氏が、とんでもない市場原理主義が奨励してきた金融制度の大混乱を鋭く批判していることに注目しよう。起きている事態の本質を理解するのに有益だ。
http://japan.pimco.com/LeftNav/Featured+Market+Commentary/IO/2007/IO+December+JPN.htm
http://www.pimco.com/LeftNav/Featured+Market+Commentary/IO/2008/IO+January+2008.htm4.サブプライム絡みのCDS(債務担保証券)は1.3兆米ドルの総額になるが、それがどのようにおかしくなっているか、以下が分かりやすい説明を与えている。
http://www.portfolio.com/interactive-features/2007/12/cdo
http://online.wsj.com/public/resources/documents/info-flash07.html?project=normaSubprime0712&h=530&w=980&hasAd=1&settings=normaSubprime0712
5.1月14日付の英テレグラフ紙によれば、伊のロレンツォ・ビニ・スマギ欧州中央銀行専務理事は、米ドルが下落していることが米FRBが金利引き下げの壁になるだろうと警告している。これは、中央銀行の当局が、「弱いドル」が米国の経済政策を制限する可能性について初めてオープンにコメントした事例である。
http://www.telegraph.co.uk/money/main.jhtml
6.去年7月26日号英エコノミストの楽観的な記事によれば、モノライン会社は3.3兆米ドルを保証していた。
http://www.economist.com/finance/displaystory.cfm?story_id=9552987
7.国際決済銀行の2007年6月のデータによれば、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の総額は42.5兆米ドルだが、2005年6月には10.2兆米ドル、2006年6月には20.4兆米ドルだった。かなり膨張している。
http://www.bis.org/statistics/otcder/dt1920a.pdf
(2)それでも石油価格は下がらない
1.一昨年100ドル石油を予想していたカナダ帝国商業銀行のルビン氏が、150ドル石油を予想している。
http://www.peakoil.com/article34814.html
2.米ケンブリッジ・ エネルギー研究所が、1月17日に石油ピーク論に対する新しい反論を発表した。このレポートでは、世界の油田全体の平均枯渇率は4.5%で、相変わらずピークは遠いという楽観論を展開している。
http://www.energybulletin.net/39228.html1月17日付けウォール・ストリート・ジャーナル紙はこの報告を報じたが、疑いながら書いているフシがある。下記のリンクで付いている記者がでるビデオ(7分程度)を見ると、それは無理だという印象を受ける。
http://online.wsj.com/article/SB120054248700897011.html
また同研究所のダニエル・ヤーギンは、2005年7月29日のワシントンポスト紙で、原油供給能力は2004年から2010年の間に20%ほど増加するだろう(8500万バレル/日から1億バレル/日以上まで)と強調していたことを思い出そう。
http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/RTGAM.20080117.WBwenergyblog061320080117113730/WBStory/WBwenergyblog0613
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/07/29/AR2005072901672.html
(3)新エネルギー産業革命は続く
1.1月18日付けのBBCによれば、EUの2020年までにエネルギーの2割は再生可能な現により作らないといけないルールは来週に英国に正式に適用されそうだ。そのため、英国が消費している電力の3、4割ほどを2020年までに太陽光、風力などの再生可能なエネルギーに供給する必要がある。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/7195420.stm2.1月15日付け豪ザ・エージ紙の記事によれば、GM(ゼネラルモーター)のリック・ワゴナー社長は「アブラの需要が供給を急激に上回っていることは疑いがない、ここしばらく,そういう状況が続く。企業としては、石油に代わる駆動力源を開発する社会的義務がある。電気自動車が中期から長期的な答えであろうか。確かにそうだ。しかし、アブラへの依存を大幅に減らすため、そのほかのことにも取り組んでいかなくてはならない」と宣伝している。米国自動車産業も本格的に動き出したようだ。
http://www.theage.com.au/news/national/bmotoringb-gm-concedes-oil-has-peaked-and-electric-is-the-future/2008/01/14/1200159362708.html
http://peak-guy.blogspot.com/2008/01/end-of-petrol-driven-cars.html
3.この景気後退の中で、環境エネルギー転換を成長と結びつける考えがますます登米っている。1月23日付けワシントンポスト紙、1月24日付けクリスチャン・サイエンス・モニター紙が典型だ。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/01/22/AR2008012203784.html
http://www.csmonitor.com/2008/0124/p02s04-ussc.html
(4)こういう中でヒラリー・クリントンの動きは?
1.ニューヨークタイムズの編集者らは、1月25日付けの社説でヒラリーとマケインを大統領選挙の候補者として支持した。
http://www.nytimes.com/2008/01/25/opinion/25fri1.html
http://www.nytimes.com/2008/01/25/opinion/25fri2.html
2.ヒラリー・クリントン議員が「戦略的なエネルギーファンド」法案を上院に提出した(今現在、財政委員会で検討中)
:http://thomas.loc.gov/cgi-bin/bdquery/z?d109:s.02993:
クリントン上院議員は、イノベーションの力で高賃金雇用を生み出す研究のために500億ドル規模のStrategic Energy Fund新設を提案。その概要は以下。石油業界は自前で代替エネルギーの開発を進めるか、同ファンドに資金援助を行なうかを選択する。ファンドは研究支援だけでなく、オフィス・住居の省エネ化や、ガソリン・スタンドのE85対応工事に対する優遇税制や、バイオ燃料の商用化に関する債務保証などを行なう。
http://www.blogger.com/feeds/4460023643192389190/posts/default/4717012804055477387ちなみに、2006年5月23日にクリントン上院議員は、2020年までに20%再生可能なエネルギーの目標を提案している。
http://www.grist.org/news/daily/2006/05/24/2/
年明けから世界の株式市場で株価が暴落した。
アメリカのサブプライム問題に始まった経済問題の波紋は
今後のどのような影響を及ぼしていくのか。
また混迷の様相を見せるアメリカの大統領選、
今週から始まった通常国会などを読み解く!
司会 中村うさぎ(作家)
パネリスト 金子勝(慶応大学教授)
アンドリュー・デウイット(立教大学教授)
西崎文子(成蹊大学教授)
高瀬淳一(名古屋外国語大学教授)
ナジーブ・エルカシュ(ジャーナリスト)
(1)これから始まるスローパニック
1.ハーバードのロゴッフ教授(マーリランドのラインハート教授と共著)が、18カ国の金融危機と、今回の米国における金融危機を他のケースと比較しており、結論的には、インパクトはかなり大きくなると指摘している。
http://www.economics.harvard.edu/faculty/rogoff/Recent_Papers_Rogoff
2.つまり起きていることはスローパニックであり、この間の株価下落に対して、緊急利下げを含むFRBの0.75ポイントの政策金利の引き下げはパニック的過剰反応で、資産価格の下落などこれからも続く問題を悪化させる可能性もある。FRBの権力は低下していく危険性がある。その点で、1月24日付け英エコノミスト誌は参考になる。
http://www.economist.com/opinion/displaystory.cfm?story_id=105667313.昨年来、「債券市場のバッフェット」であるビル・グロース氏が、とんでもない市場原理主義が奨励してきた金融制度の大混乱を鋭く批判していることに注目しよう。起きている事態の本質を理解するのに有益だ。
http://japan.pimco.com/LeftNav/Featured+Market+Commentary/IO/2007/IO+December+JPN.htm
http://www.pimco.com/LeftNav/Featured+Market+Commentary/IO/2008/IO+January+2008.htm4.サブプライム絡みのCDS(債務担保証券)は1.3兆米ドルの総額になるが、それがどのようにおかしくなっているか、以下が分かりやすい説明を与えている。
http://www.portfolio.com/interactive-features/2007/12/cdo
http://online.wsj.com/public/resources/documents/info-flash07.html?project=normaSubprime0712&h=530&w=980&hasAd=1&settings=normaSubprime0712
5.1月14日付の英テレグラフ紙によれば、伊のロレンツォ・ビニ・スマギ欧州中央銀行専務理事は、米ドルが下落していることが米FRBが金利引き下げの壁になるだろうと警告している。これは、中央銀行の当局が、「弱いドル」が米国の経済政策を制限する可能性について初めてオープンにコメントした事例である。
http://www.telegraph.co.uk/money/main.jhtml
6.去年7月26日号英エコノミストの楽観的な記事によれば、モノライン会社は3.3兆米ドルを保証していた。
http://www.economist.com/finance/displaystory.cfm?story_id=9552987
7.国際決済銀行の2007年6月のデータによれば、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の総額は42.5兆米ドルだが、2005年6月には10.2兆米ドル、2006年6月には20.4兆米ドルだった。かなり膨張している。
http://www.bis.org/statistics/otcder/dt1920a.pdf
(2)それでも石油価格は下がらない
1.一昨年100ドル石油を予想していたカナダ帝国商業銀行のルビン氏が、150ドル石油を予想している。
http://www.peakoil.com/article34814.html
2.米ケンブリッジ・ エネルギー研究所が、1月17日に石油ピーク論に対する新しい反論を発表した。このレポートでは、世界の油田全体の平均枯渇率は4.5%で、相変わらずピークは遠いという楽観論を展開している。
http://www.energybulletin.net/39228.html1月17日付けウォール・ストリート・ジャーナル紙はこの報告を報じたが、疑いながら書いているフシがある。下記のリンクで付いている記者がでるビデオ(7分程度)を見ると、それは無理だという印象を受ける。
http://online.wsj.com/article/SB120054248700897011.html
また同研究所のダニエル・ヤーギンは、2005年7月29日のワシントンポスト紙で、原油供給能力は2004年から2010年の間に20%ほど増加するだろう(8500万バレル/日から1億バレル/日以上まで)と強調していたことを思い出そう。
http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/RTGAM.20080117.WBwenergyblog061320080117113730/WBStory/WBwenergyblog0613
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/07/29/AR2005072901672.html
(3)新エネルギー産業革命は続く
1.1月18日付けのBBCによれば、EUの2020年までにエネルギーの2割は再生可能な現により作らないといけないルールは来週に英国に正式に適用されそうだ。そのため、英国が消費している電力の3、4割ほどを2020年までに太陽光、風力などの再生可能なエネルギーに供給する必要がある。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/7195420.stm2.1月15日付け豪ザ・エージ紙の記事によれば、GM(ゼネラルモーター)のリック・ワゴナー社長は「アブラの需要が供給を急激に上回っていることは疑いがない、ここしばらく,そういう状況が続く。企業としては、石油に代わる駆動力源を開発する社会的義務がある。電気自動車が中期から長期的な答えであろうか。確かにそうだ。しかし、アブラへの依存を大幅に減らすため、そのほかのことにも取り組んでいかなくてはならない」と宣伝している。米国自動車産業も本格的に動き出したようだ。
http://www.theage.com.au/news/national/bmotoringb-gm-concedes-oil-has-peaked-and-electric-is-the-future/2008/01/14/1200159362708.html
http://peak-guy.blogspot.com/2008/01/end-of-petrol-driven-cars.html
3.この景気後退の中で、環境エネルギー転換を成長と結びつける考えがますます登米っている。1月23日付けワシントンポスト紙、1月24日付けクリスチャン・サイエンス・モニター紙が典型だ。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/01/22/AR2008012203784.html
http://www.csmonitor.com/2008/0124/p02s04-ussc.html
(4)こういう中でヒラリー・クリントンの動きは?
1.ニューヨークタイムズの編集者らは、1月25日付けの社説でヒラリーとマケインを大統領選挙の候補者として支持した。
http://www.nytimes.com/2008/01/25/opinion/25fri1.html
http://www.nytimes.com/2008/01/25/opinion/25fri2.html
2.ヒラリー・クリントン議員が「戦略的なエネルギーファンド」法案を上院に提出した(今現在、財政委員会で検討中)
:http://thomas.loc.gov/cgi-bin/bdquery/z?d109:s.02993:
クリントン上院議員は、イノベーションの力で高賃金雇用を生み出す研究のために500億ドル規模のStrategic Energy Fund新設を提案。その概要は以下。石油業界は自前で代替エネルギーの開発を進めるか、同ファンドに資金援助を行なうかを選択する。ファンドは研究支援だけでなく、オフィス・住居の省エネ化や、ガソリン・スタンドのE85対応工事に対する優遇税制や、バイオ燃料の商用化に関する債務保証などを行なう。
http://www.blogger.com/feeds/4460023643192389190/posts/default/4717012804055477387ちなみに、2006年5月23日にクリントン上院議員は、2020年までに20%再生可能なエネルギーの目標を提案している。
http://www.grist.org/news/daily/2006/05/24/2/
