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ニュースにだまされるな!
放送内容
10/4(土) 夜10:00〜11:55
アメリカから始まった金融危機はどこまで広がるのか。
また気になる解散総選挙の行方について徹底検証!

司会 中村うさぎ(作家)
パネリスト 金子 勝(慶応大学教授)
       アンドリュー・デウイット(立教大学教授)
       浜 矩子(同志社大学教授)
       谷口尚子(帝京大学専任講師)
       石田英敬(東京大学情報学環教授)ニュースに騙されるな! 2008年10月4日

(1)金融安定化法案は問題を解決しない
1.10月3日付ブルームバーグの報道によれば、元NY連銀の公開市場操作担当者コス氏は、投げ売り不動産や債務の政府によるプールを作ることで、住宅市場はさらに悪化する可能性があり、金融機関の合併によりリスクはさらに集中されており、失敗したら納税者負担はさらに増加すると指摘している。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=aFzDKV89fQ0g&refer=home
2.9月21日付ファイナンシャルタイムズ紙のヌリエル・ルービニ教授が書いた記事で「影の銀行システム」が崩壊するプロセスが簡潔に説明されている。最初に投資ビークル(SIV)などがつぶれ、株式仲買売買(ベアスターンズなど)の取り付け騒ぎが起きて、破綻や銀行との合併が起きる。つぎに、ファニーメイとフレッディマックの崩壊と短期金融市場パニックが起き、非常にレバレッジの高いヘッジファンドに対する取り付け騒ぎになる。それから、1兆ドルほどに膨らんだレバレッジド・バイアウトに対する取り付け騒ぎが起きるかもしれない。GMやクライスラーもかなり厳しいリスクを直面している。
http://www.ft.com/cms/s/0/622acc9e-87f1-11dd-b114-0000779fd18c.html
FRBによれば、「影の銀行システム」の規模は銀行システムと同じく10兆米ドルほどだ。
3.信用逼迫の前に2兆ドルだったCP市場が1.6兆ドルまで縮小しており、また金融安定化法案が通った10月2日に、一ヶ月ローンの金利が、前日1日の3%から4.5%まで上昇した。企業貸付より財務省証券へ逃避する状況がひどくなっている。
http://www.breakingviews.com/2008/10/02/cp-short-term%20borrowing.aspx
4.各国中央銀行が6000億米ドルの流動性を供給しているにもかかわらず、銀行間の貸出市場の活動が鈍いのは不可思議だと考えられる。10月1日付ファイナンシャルタイムズ紙の記事によれば、ファニーメイやリーマンなどの破綻により不履行となっているデリバティブ(CDS)の決算が要因ではないかという。54兆米ドルのCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)市場で10月からの競売によりファニーメイとフレッディマックの5000億米ドルなどのCDS契約決算は決められるようになる。どれほどの損失が出てくるかが多くの金融機関の関心事になっている。たとえば、リーマンの債務は今15〜19%の額面価格で取引されているので、これらの債務を保証した投資家の損失は大きい。
http://www.ft.com/cms/s/0/6beabcdc-8f51-11dd-946c-0000779fd18c.html
5.空売り規制の一時的禁止の副作用として、ファンドの生き残る戦略がなくなっている。これから、ファンドの出血販売トラブルにより資産価格がさらに下がるだろう。
http://www.nakedcapitalism.com/2008/10/hedge-fund-implosions-starting.html
6.アメリカ合衆国統計局が10月1日にリリースしたデータによれば民間非住宅建築投資は0.3%下がった。商業用不動産の価格下落がいよいよ始まるだろう。
http://www.census.gov/const/C30/release.pdf

(2)欧州の金融危機はさらに深刻だ
1.欧州への損失の波及は深刻だ。人口当たりの預金、不動産負債および株価下落は以下を見よ。
http://image.guardian.co.uk/sys-files/Guardian/documents/2008/10/02/EUROPE_BANKING_0310.pdf
2.10月3日付ガーディアン紙の記事によれば、ギリシャはアイルランドと同じくすべての国内の銀行にある預金を保障すると宣伝しているが、欧州委員会はこの対応策は適法であるかどうかを検討中だ。またEU同盟国の金融危機の対策はばらばらなので、危機が急にパニックになれば無防備であるとの関心が強まっている。
http://www.guardian.co.uk/business/2008/oct/03/europeanbanks.banking
3.LSEやハーバードなどの経済学者が公開状でEU全体(つまり個々の国々のレベルではなく)の救済策を作成して導入するようと要求している。彼らはシステム的な危機ですので、システム的な対応は必要不可欠と強調しており、米国の例を見れば金融危機で予期されていないことが起きてパニックが急に悪化すると、システム的な崩壊になるので、まだ状況をコントロールできる今現在に活動すべきだと警告している。
http://www.voxeu.com/index.php?q=node/1729
ただし、マーストリヒト条約でECBは救済策を導入できないことが特に難題である。
4.ダニエル・グロス氏とステファン・ミコシ氏によれば、実際の欧州の12最大銀行のレバレッジ割合(株主のエクイティー対総資産)は35である(米国は20)が、規制上の裁量(例えば、AIGの保証により)などの理由で報告しているレバレッジ割合は10だけである。米国が導入するかもしれない7000億ドル救済策により欧州の銀行も恩恵を受けるが、安定化されるようになるかどうかはまだ予想しにくい。根本的な問題の一つは、欧州の銀行の資産規模が非常に大きいことにある。例えば、ドイツ銀行のレバレッジ割合は50(!)であり、負債は2兆ユーロ(ファニーメイよりも大きい)で、ドイツの国内総生産の80%ほどである。「救えないほど大きい」と言われている。
http://shop.ceps.eu/BookDetail.php?item_id=17125.9月30日付デア・シュピーゲル誌に載っている「米国が優位の経済的な役割を失っている」記事の中に、これまでに米国を強く批判していないメルケル首相でさえ、米国がずっと国際的な市場規制を採用する抵抗したことを厳しく非難している。また、同記事の中に「尊大の終わりがみえる。アメリカ人が傲慢のコストを払っている」と。
http://www.spiegel.de/international/world/0,1518,581502,00.html

(3)大統領選はオバマがリード
1.CNNの世論調査によれば、オバマはフロリダ州やミネソタ州の激戦州でリードが強いようだ。経済危機が悪化すればするほど、オバマが強まりそうである。
http://tpmelectioncentral.talkingpointsmemo.com/2008/10/more_polls_find_obama_vaulting.php
http://politicalticker.blogs.cnn.com/2008/10/01/electoral-map-update-swing-state-trends-in-obamas-direction/
これまでの放送内容
出演 中村うさぎ(作家)金子勝(慶応大学教授)山口二郎(北海道大学教授)ほか
出演 中村うさぎ(作家) 金子勝(慶應義塾大学教授)ほか
環境、食糧危機、エネルギー問題・・・洞爺湖サミット直前 議題を斬る!
出演 中村うさぎ(作家) 金子勝(慶應義塾大学教授)ほか
出演 中村うさぎ(作家) 金子勝(慶應義塾大学教授)ほか
放送時間
初回放送
第1土曜 夜10:00〜11:55
再放送
第1土曜 深夜3:00〜4:55
翌日曜 午後4:00〜5:55
翌水曜 夜10:00〜11:55
翌水曜 深夜3:00〜4:55
翌木曜 午後2:00〜3:55
レギュラー出演者
金子 勝
金子 勝
慶応義塾大学教授
アンドリュー・デウイット
アンドリュー・デウイット
立教大学経済学部教授
中村 うさぎ
中村 うさぎ
(司会)
作家