フィリピンのお墓天国
墓で住宅難解消


マニラ首都圏それもビジネス街マカチ地区にあるマニラ南墓地は1年中人影が堪えない。
とはいってもお墓参りに来た人たちではない。
墓を住宅にして暮らしている人たちだ。
フィリピンは日本と比べると貧富の差が大きい。
富裕層はまるで住宅のような大きな墓を作る。
大理石で10畳ほどの立派な建物を作り、その中にお棺を収める。
建物の前にはテーブルやベンチを置き、命日やクリスマスなどに親戚中が
墓の前のテーブルに座り、食事をしながら故人をしのぶ。
無論、そんな行事は1年でせいぜい数回だ。
放置しておくとたちまちホームレスの格好の住居になり、やがてはスラムになる。
そこで貧しいが信用の置ける人たちに住んでもらう。
貧しい人たちにとっては絶好の住居になるし、命日などほんの数日は墓を空けてもらえば持ち主も安心だ。
およそ30世帯がこの公園墓地に住んでいる。
墓の中にはテレビが置かれ、学校帰り小学生はテレビのマンガに夢中だ。
そのほか扇風機や電気釜などの電化製品があり、電気はちょっと電柱からいただく。
つまり盗電だが、電気会社が文句を言ってくるとお金持ちの墓の主が払ってくれる。
車が入ってこないから、鬼ごっこだって自由自在だ。
公園墓地には小さな売店がある。
普通の公園の売店には置いていない歯磨き、洗剤それにタオルなどが売られている。
無論、お客さんは墓地に住む人たちだ。
夕方になると主婦は忙しい。
あちこちから煮炊きをする煙が立ち上る。
夜、墓の周りを取り囲む大木の向こうに高層ビルの明かりがともる。
遅くまで頑張るビジネスマンにはすまないが、9時にはほとんどの家庭の電気が消える。
墓地の朝は早い。
首都圏の労働者として働くご主人は通勤地獄とは無縁だ。
子供達も三々五々学校に向かう。
昼下がり、暑さを避けておばあさんが孫と木下で昼寝をしている。
「ここの住み心地はいかがですか?」
おばあさんにインタビューしてみた。
「この墓地に眠る人は皆天国に行けて幸せでしょう。
でもね、私達はもっと幸せなんです。なにしろ生きているうちから天国に居られるんですから」。


マニラ首都圏それもビジネス街マカチ地区にあるマニラ南墓地は1年中人影が堪えない。
とはいってもお墓参りに来た人たちではない。
墓を住宅にして暮らしている人たちだ。
フィリピンは日本と比べると貧富の差が大きい。
富裕層はまるで住宅のような大きな墓を作る。
大理石で10畳ほどの立派な建物を作り、その中にお棺を収める。
建物の前にはテーブルやベンチを置き、命日やクリスマスなどに親戚中が
墓の前のテーブルに座り、食事をしながら故人をしのぶ。
無論、そんな行事は1年でせいぜい数回だ。
放置しておくとたちまちホームレスの格好の住居になり、やがてはスラムになる。
そこで貧しいが信用の置ける人たちに住んでもらう。
貧しい人たちにとっては絶好の住居になるし、命日などほんの数日は墓を空けてもらえば持ち主も安心だ。
およそ30世帯がこの公園墓地に住んでいる。
墓の中にはテレビが置かれ、学校帰り小学生はテレビのマンガに夢中だ。
そのほか扇風機や電気釜などの電化製品があり、電気はちょっと電柱からいただく。
つまり盗電だが、電気会社が文句を言ってくるとお金持ちの墓の主が払ってくれる。
車が入ってこないから、鬼ごっこだって自由自在だ。
公園墓地には小さな売店がある。
普通の公園の売店には置いていない歯磨き、洗剤それにタオルなどが売られている。
無論、お客さんは墓地に住む人たちだ。
夕方になると主婦は忙しい。
あちこちから煮炊きをする煙が立ち上る。
夜、墓の周りを取り囲む大木の向こうに高層ビルの明かりがともる。
遅くまで頑張るビジネスマンにはすまないが、9時にはほとんどの家庭の電気が消える。
墓地の朝は早い。
首都圏の労働者として働くご主人は通勤地獄とは無縁だ。
子供達も三々五々学校に向かう。
昼下がり、暑さを避けておばあさんが孫と木下で昼寝をしている。
「ここの住み心地はいかがですか?」
おばあさんにインタビューしてみた。
「この墓地に眠る人は皆天国に行けて幸せでしょう。
でもね、私達はもっと幸せなんです。なにしろ生きているうちから天国に居られるんですから」。
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