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永田町の舞台裏 08.01.26号
がっかりの予感

 先日、小沢さんと関係の深い人と話す機会があった。この業界内ならだれもが随一の小沢ウォッチャーと呼ぶこの人も、私と同意見のようだったのがちょっとうれしかった。
 つまり、小沢さんは政権をとる気がない――ということである。

 もう旧聞に属することだが、給油新法が参院で否決されて衆院で再議決された本会議で、小沢さんは途中退席して採決に棄権した。
 この顛末にはいろいろな手違いもあり、別に確信犯的な欠席ではなかったらしいが、小沢さんの弁明が不思議だ。

 小沢さんはまず、欠席は大阪府知事選の応援が理由だと説明したうえで「前からの約束で、選挙の約束は一番たがえてはいけないものだ」と言う。うーん、そうかなあ。なら、小沢さんには次の質問に答えてもらいたい。ある日、選挙の応援演説に行かないといけない時間になったが、福田さんから党首会談を持ちかけられても断るのか。
 小沢さんはそして、新テロ対策特措法について「国民にとっても民主党にとっても大事な法案ではない。反対の意思表示は既にしている。後は数あわせの本会議でしかない。結果は目に見えている」と言う。しかし、ちょっと考えてみれば、小沢さんが大反対の租税特別措置法案だって、「つなぎ法案」だって、数のうえでは結局は成立することがわかる。小沢さんはこの3分の2議決の際も欠席するのだろうか。
 結局、小沢さんは有権者の反応などどうでもよく、詭弁を弄してはばからない。それが政権奪取への意気込みを疑わせるのだ。

 さて、与党が年度末に期限切れになるガソリン税の暫定税率などを2か月延命させる「つなぎ法案」を国会に提出するようだ。まだ、取材中だから詳しくはかけないが、これもC型肝炎のときと同じように与謝野さんが知恵をつけたと業界では言われている。
 自民党らしい、いやらしくもずるい法案であり、野党ばかりかメディアにも評判が悪い。自民党には正々堂々と期限切れになってから再値上げしてほしかったが、ここではその批判はしない。ここで問題にしたいのは小沢さんのこれからの「受け方」である。

 通常国会をガソリン国会と位置づけ、3月末の暫定措置期限切れ→4月からのガソリン値下げ→与党の3分の2の再議決=ガソリン値上げと事態が動いたところで、首相問責決議を成立させ、解散−総選挙、というのが小沢さんの目論見だったはずだ。
 それがつなぎ法案の登場で、政権を追い込むには国会審議をずっと止めなければならないことになった。さて、ここで小沢さんの力量が真に問われるのである。あくまで国会を、それも2ヶ月近く空転させ、ガソリン値下げを勝ち取るのか。それとも、どこかで与党と妥協するのか。

 私の読みでは、当初、民主は抵抗するだろうが、小沢さんはどこかの時点でまた大連立をめざそうとするのではないか。おそらく、解散戦略がうまく描けなくなった小沢さんは、大連立でも組まないと9月の民主党代表選での続投すら難しくなる。
 ここは局面を転換して大連立を組めば、ガソリン問題にもいい智恵が浮かぶし、次の大問題の日銀総裁人事などでも与野党が接点を探れるはずだ。9月も続投できるだろう――と小沢さんは思っているのではないか。

 繰り返しになるが、今年の政局はどうもつまらない方向にばかり動くような気がしてならない。福田さんがつまらない政局を希望しているのはよくわかる。しかし、小沢さんもそうなりそうなところに、早くもがっかりする。(
放送時間
「7days永田町」は終了いたしました