
永田町の舞台裏 06.11.3号
復党問題を甘くみては…
「造反組の復党問題を甘く考えちゃいけない。扱いを間違ったら大変なことになる」
こう話すのは、来年の参院選で改選を迎える自民党参議院議員だ。
復党とは、平沼赳夫、野田聖子ら、昨年の総選挙で郵政民営化に反対して自民党を追い出された面々を復党させる方向で調整が進められている問題だ。
大きな理由はふたつある。
ひとつは、来年の参院選で彼らを敵にまわせば、自民党は1人区などで苦戦を強いられることになってしまうということ。
そしてもうひとつは、安倍首相の気持ちにある。
安倍の周辺はこう解説する。
「安倍さんの中には、本当は今でも去年の総選挙はやりすぎだったという思いが残っている。民営化反対の連中の公認をはずし、刺客を立てることには最後まで疑問を投げかけていた。兄貴分の平沼さんや弟分の城内(実 落選)、それに仲がよかった野田さん。もう一度一緒にという気持ちは強い」
では、安倍は小泉のやり方に反発を抱いているのか―。
「いや。小泉さんが自分にレールを敷いてくれたことを恩に感じている。しかし、一方で小泉チルドレンは好きじゃない。安倍さんは、3人のマドンナ、Kさん、Sさん、Iさんを好きじゃない。Kさん、Sさんは薄々感づいているけど、Iさん(前閣僚)だけはまったく気づいていない(笑)。感情的には安倍さんはどうしていいか板ばさみ。『党に任せる』と言って、矢面には立たないようにしているが、本音は復党させたいはずだ」
しかし、この復党、前出の参議院議員は強い危機感を抱いている。
「(選挙まで)1年を切って、土日はほとんど選挙区に戻っているが、最近復党問題で支援者からは『絶対認めるな。あの総選挙は何だったのかということになる。無党派は理解しない』と言われる。復党してありがたいのは、平沼さんの岡山とか限られているし、受け入れるのは自民党支持者だけ。無党派層は去年の総選挙を忘れてはいない。自民党に一貫性がなかったら、無党派のしっぺ返しを食う」
復党に反対しているのは、自民党内の小泉チルドレンもまた同じだ。刺客候補として当選を果たした現職議員は、復党によって選挙区調整が行われるなど直接的な被害を被る。
こうしたチルドレンの一部は、造反組復党に反対する署名を党内で集めている。その数、執筆中のきょう現在、40数人に上ったという。この中には、当選2回以上の議員、K、Gなども含まれ、安倍を信奉するYもいる。
「復党させたら、今までかやってきたことの筋が通らない。無党派の支持は得られない。安倍さんを守るためにも反対署名した」(Y)
幹事長の中川は、この復党問題については、沖縄県知事選挙への影響を懸念し、「知事選終了後に結論を出したい」と話している。
無党派層の意識を見誤ってはいけない。先の、補欠選挙で自民党は全勝したものの、出口調査では「無党派の投票行動は明らかに民主に戻ってきた」(安住淳民主党衆議院議員)という傾向を示した。
復党問題は自民党のアキレス腱だ。 【文中敬称略】 (S)
「造反組の復党問題を甘く考えちゃいけない。扱いを間違ったら大変なことになる」
こう話すのは、来年の参院選で改選を迎える自民党参議院議員だ。
復党とは、平沼赳夫、野田聖子ら、昨年の総選挙で郵政民営化に反対して自民党を追い出された面々を復党させる方向で調整が進められている問題だ。
大きな理由はふたつある。
ひとつは、来年の参院選で彼らを敵にまわせば、自民党は1人区などで苦戦を強いられることになってしまうということ。
そしてもうひとつは、安倍首相の気持ちにある。
安倍の周辺はこう解説する。
「安倍さんの中には、本当は今でも去年の総選挙はやりすぎだったという思いが残っている。民営化反対の連中の公認をはずし、刺客を立てることには最後まで疑問を投げかけていた。兄貴分の平沼さんや弟分の城内(実 落選)、それに仲がよかった野田さん。もう一度一緒にという気持ちは強い」
では、安倍は小泉のやり方に反発を抱いているのか―。
「いや。小泉さんが自分にレールを敷いてくれたことを恩に感じている。しかし、一方で小泉チルドレンは好きじゃない。安倍さんは、3人のマドンナ、Kさん、Sさん、Iさんを好きじゃない。Kさん、Sさんは薄々感づいているけど、Iさん(前閣僚)だけはまったく気づいていない(笑)。感情的には安倍さんはどうしていいか板ばさみ。『党に任せる』と言って、矢面には立たないようにしているが、本音は復党させたいはずだ」
しかし、この復党、前出の参議院議員は強い危機感を抱いている。
「(選挙まで)1年を切って、土日はほとんど選挙区に戻っているが、最近復党問題で支援者からは『絶対認めるな。あの総選挙は何だったのかということになる。無党派は理解しない』と言われる。復党してありがたいのは、平沼さんの岡山とか限られているし、受け入れるのは自民党支持者だけ。無党派層は去年の総選挙を忘れてはいない。自民党に一貫性がなかったら、無党派のしっぺ返しを食う」
復党に反対しているのは、自民党内の小泉チルドレンもまた同じだ。刺客候補として当選を果たした現職議員は、復党によって選挙区調整が行われるなど直接的な被害を被る。
こうしたチルドレンの一部は、造反組復党に反対する署名を党内で集めている。その数、執筆中のきょう現在、40数人に上ったという。この中には、当選2回以上の議員、K、Gなども含まれ、安倍を信奉するYもいる。
「復党させたら、今までかやってきたことの筋が通らない。無党派の支持は得られない。安倍さんを守るためにも反対署名した」(Y)
幹事長の中川は、この復党問題については、沖縄県知事選挙への影響を懸念し、「知事選終了後に結論を出したい」と話している。
無党派層の意識を見誤ってはいけない。先の、補欠選挙で自民党は全勝したものの、出口調査では「無党派の投票行動は明らかに民主に戻ってきた」(安住淳民主党衆議院議員)という傾向を示した。
復党問題は自民党のアキレス腱だ。 【文中敬称略】 (S)



