
永田町の舞台裏 06.08.25号
「総裁選どころじゃない」
「自民党の総裁選どころじゃないよ」
苦笑しながらこう話すのは社民党の地方議員だ。
そういえば、最近街角でポスターを見かけるようになった。来年4月に実施される統一地方選挙。夏の参院選ばかりが、『自民にとって厳しい』だの『民主はチャンス』だの言われているが、統一選が大勝負という政党が社民党である。
中央では二大政党の流れの中で埋没した感のある社民党は、地方選挙でひとりでも多くの議員を当選させ、せめて足腰が弱らないように組織を固めなければならないのだ。統一選には党の存亡すらかかっている。
私が久しぶりに会ったのは、社民党の地方議員と統一選に出馬予定の元社会党国会議員秘書。ふたりとも60歳を超えている。
「昔のように、もう社民党は組合には期待できない。みんな民主に行ってしまった。千葉7区の補選でもそうだったが、小沢さん(民主党代表)がまず足を運んだのが元総評系のしかも左派の労組。協力を頼まれ頭を下げられて幹部らはすっかり感激していた。前代表の前原さんが労組を軽視しただけに、『ああ、小沢さんは俺たちのところに一番最初に来てしかも頭を下げてくれた』と心をつかまれてしまった」
今年のメーデーでもそうだった。小沢は登壇しての挨拶以外にも長い時間会場に滞在し、多くの組合員との握手の時間に当てた。歴代の民主党代表にはなかったことだという。連合はもはや小沢戦略に取り込まれつつある。
「自分たちは、地域のいろんな人たち、たとえばボランティアの地域活動グループなどありとあらゆる住民団体などに入り込んで、組合依存ではない新しい市民グループを結集していかなければならない」
だが、市民団体と言えば聞こえは良いが、このふたりが活動に参加しているのは、たとえば空き缶収集の美化運動をしている20人ぐらいのグループ、ラジオ体操をしている高齢者の10数人のグループだという。涙ぐましい努力だ。
「ひとりでもいいから、憲法改正反対や格差社会の是正なんかで共感してくれるひとたちを取り込んでいくところから始めなければならい。それほど社民党はかつての組織が崩れてしまっているということでもある。一からの出直しだ(笑)」
60歳を超えたこのふたりは、統一選まで1年を切った今、毎日マイカーや徒歩で選挙区を回っている。選挙資金もカンパが中心。参加費500円のビールパーティを開き、その傍らにカンパ箱を置いているが数万円も集まればいい方だ。
二大政党の流れの中で、社民党以外に共産党なども地方組織を固めて踏ん張ろうとしている。統一地方選挙は、これら第三極を期待される政党にとって正念場なのだ。 【文中敬称略】 (S)
「自民党の総裁選どころじゃないよ」
苦笑しながらこう話すのは社民党の地方議員だ。
そういえば、最近街角でポスターを見かけるようになった。来年4月に実施される統一地方選挙。夏の参院選ばかりが、『自民にとって厳しい』だの『民主はチャンス』だの言われているが、統一選が大勝負という政党が社民党である。
中央では二大政党の流れの中で埋没した感のある社民党は、地方選挙でひとりでも多くの議員を当選させ、せめて足腰が弱らないように組織を固めなければならないのだ。統一選には党の存亡すらかかっている。
私が久しぶりに会ったのは、社民党の地方議員と統一選に出馬予定の元社会党国会議員秘書。ふたりとも60歳を超えている。
「昔のように、もう社民党は組合には期待できない。みんな民主に行ってしまった。千葉7区の補選でもそうだったが、小沢さん(民主党代表)がまず足を運んだのが元総評系のしかも左派の労組。協力を頼まれ頭を下げられて幹部らはすっかり感激していた。前代表の前原さんが労組を軽視しただけに、『ああ、小沢さんは俺たちのところに一番最初に来てしかも頭を下げてくれた』と心をつかまれてしまった」
今年のメーデーでもそうだった。小沢は登壇しての挨拶以外にも長い時間会場に滞在し、多くの組合員との握手の時間に当てた。歴代の民主党代表にはなかったことだという。連合はもはや小沢戦略に取り込まれつつある。
「自分たちは、地域のいろんな人たち、たとえばボランティアの地域活動グループなどありとあらゆる住民団体などに入り込んで、組合依存ではない新しい市民グループを結集していかなければならない」
だが、市民団体と言えば聞こえは良いが、このふたりが活動に参加しているのは、たとえば空き缶収集の美化運動をしている20人ぐらいのグループ、ラジオ体操をしている高齢者の10数人のグループだという。涙ぐましい努力だ。
「ひとりでもいいから、憲法改正反対や格差社会の是正なんかで共感してくれるひとたちを取り込んでいくところから始めなければならい。それほど社民党はかつての組織が崩れてしまっているということでもある。一からの出直しだ(笑)」
60歳を超えたこのふたりは、統一選まで1年を切った今、毎日マイカーや徒歩で選挙区を回っている。選挙資金もカンパが中心。参加費500円のビールパーティを開き、その傍らにカンパ箱を置いているが数万円も集まればいい方だ。
二大政党の流れの中で、社民党以外に共産党なども地方組織を固めて踏ん張ろうとしている。統一地方選挙は、これら第三極を期待される政党にとって正念場なのだ。 【文中敬称略】 (S)



